-健康食品の医学的な実証-

健康食品の医学的な証明や実証についての現状を書いていきます。
薬と健康食品の違いについては別項に書いておきます。

-健康食品の定義について-

機能性食品という名称は法律的に認められたものではありません。いわゆる 健康食品(一般食品)の中に分類され、成分機能・注意喚起・保健用途の表示も禁止されています。
2003年8月、健康増進法一部改定による法律が施行され、増加し続ける健康食品被害を防止し、 また国民の適切な診療機会を失わさせないためにも健康食品の説明に対する規制が強化されました・・・

・ 医者に行かなくても○○が治る!
・ □□に効くといわれています!
・ 効果が学会で証明されています!

等々の表現も禁止事項となっております。
健康食品は「医学的に証明されていない」は現行法上の正しい認識です。

-健康食品と医師と患者の現実-

厚労省も「代替医療」の利用度調査を開始して、2002年10月開催の第40回 癌治療学会にて、国立病院四国がんセンター兵頭一之介先生が全国56施設の協力を得て実施した
「我が国におけるがん代替療法に関するアンケート調査」
を報告されました。以下、その報告の引用より・・・

・約45% がん患者の代替療法の利用率 1,379名/全3,095名中
・約90% そのうちで健康食品の利用率 1,235名/全1,379名中

何故代替療法を利用する理由としては(複数回答)
・67% 進行抑制・改善を期待
・45% 治癒を期待
・27% 症状軽減を期待
・21% 現代医学では不十分

しかし一番大きな問題点は・・・
・80% 医師が患者に代替療法の利用について質問せず
・58% 患者が医師に代替療法の利用について相談せず


10人中8人の医師が、患者さんの健康食品利用を含む代替医療の利用に無関心
10人中6人の患者が、医師に相談せずに健康食品や代替医療を利用している

代替医療(健康食品利用が最多)が、病気(治療補助)に効くor効かないと
判断できる(把握している)医師は、10人中2人でしかないという現実です。

-人間の心-

親は子供の口するもの、おもちゃでもなんでも細心の注意を払って見守ります。
ところが・・・

「医師は患者の行動に無関心、患者は医師に内緒で行動する。」
このギャップが健康食品を取り巻く現実で最大の問題点だと思います。 すべての医師がそうであるとは言いませんし、このアンケート以後、厚労省も重い腰を上げて、代表的な健康食品の利用状況データを取りはじめました。

「プロサッカー選手になりたい」と子供が将来の夢を語った時
「まあ、不可能だな。諦めなさい」と断言する親はいるでしょうか?

「法律で禁じられているから」「医学的に証明されてないから」という理由で
治療補助に望みを持っていらっしゃる方たちに向かって、きっぱり諦めなさい
とは、私には言えません。

-法の精神-

国や制度が違えば、同じ商品で効果・効能が表示できる矛盾があります。

標準治療で、行き場を失った患者さんたちのために、臨床データを少しでも集めエビデンスを整えようと尽力しているメーカーや医師たちもいます。
患者さんは待ったなしです、今現実の中で何かひとつでもデータの拠り所を求めていらしゃいます。私たちは、そのようなコツコツ積み上げているデータの中に希望を見出そうと考え活動しております。

当会は誇大広告等の健康食品被害を防止しようとする現行法の目的精神には賛同しております。しかし、法律を盾に人間としての温かみさえ一切認めらないというご意見は、逆に法の目的精神を見失っていらっしゃるのではないかと考えます。
お客様=不特定多数 会員様=限られた人数 という法解釈もオカシイと感じています。

※当会では個々の薬の説明や医療相談を受けるものではありません。
会員様からの健康食品に関するご質問・ご相談に対して、これまで積み上げてきた経験と収集した情報からお応えさせて頂いておりますのでご承知置き下さい。

当会では出発の原点を忘れることなく、今後ともご利用者の立場に立って活動をして参ります。


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